Glass Fusing ガラスフュージングの基本 基礎
フュージングとは、ガラスを電気炉、アートボックスごえもんなどで溶かしあわせることを意味します。
ここでは基本的なフュージングの話をして、これからガラスを始められる方に少しでも参考になればと思います
ガラスの膨張率 COE について
注意していただきたいことは、まずガラスの膨張率です。 ほとんどのガラスは熱くなると膨張して、冷えると収縮します。 ガラスメーカーは自社のさまざまな色のガラスの膨張を出来る限りあわせるように努力します。 そしてそれぞれのガラスメーカーは膨張率をこうひょうしています。 COE95 とか COE104とかがそれにあたります。
基本的に膨張率が5違うと冷ましたあとに割れる可能性が出てきますので、同じ膨張率のガラスでフュージングします。 よく使われるガラスは、 ブルズアイ COE 90、 スペクトラム COE
95, モレッティー COE104、 佐竹 COE130 などです。
リケイ材 離型材 について
ガラスを溶かすと、電気炉の床、棚にガラスがくっつきます。 それを離れやすくするために、フュージングペーパー、フュージング用リケイ材、リケイスプレーなどを使います。 一般的に底が平らなフュージングの場合は、フュージングペーパーが便利です。こちらで販売しています→ http://www.jplampwork.com/microkiln.htm
*フュージングペーパーは、もともと白いものですが、200−300度程度で一度黒くなり、600度程度で白に戻ります。
フュージングの温度
電気炉でフュージングをするには使用するガラスに適した温度管理をする必要があります。 通常デジタル温度計や、デジタルプログラム温度計で管理します。 最初から思い通りのものは出来ませんので、たくさん失敗して、原因をみつけ、データを記録し、そしてその積み重ねで、自分のデーターをまとめていきます。 方眼紙などを購入し、グラフや表を記入するとよいでしょう。といっても、一般的なフュージングの温度がわからないと電気炉の設定が出来ないので、以下に表を載せますが、あくまでも目安であり、参考程度にとどめてください。
センサーの位置や、電気炉により30度ぐらいの温度差が有る場合があります。
アートボックスごえもんでフュージングする場合は、温度はわかりませんので、中に入れたガラスの重さ、電子レンジのW数、時間(分)、などを表にまとめ、ベストな時間をデータ取りします。
モレッティー104 | ブルズアイ90 | スペクトラム95 | 佐竹 | |
フュージング温度 | 730-790℃ | 760-820℃ | 750-800℃ | 620-680℃ |
コレより下は、少し本格的にフュージングをする方へ参考データーで、
通常、教室などで習う話です。 込み入った話になりますので電話、メールなどでの質問
はご遠慮ください。 京都のGlass Studio Arkの教室や体験に来ていただけると
詳しく説明、講習させていただきます。
フュージングのプログラム
通常プログラムは下記表のようなプログラムが一般的です。 当社でプログラム温度調整機を
お買い求め頂いた方には、1プログラム無料でセットして販売しております。
![]() |
A 室温から300度付近まで B 泡切り点 C フュージング温度帯 斜線 失透帯 E 徐冷点 F 歪点 |
それぞれのガラスのポイントです。 プログラムを作る際の参考にどうぞ。
MORETTI ( EFFETRE) 104 |
BULLSEYE 90 | Spectrum 95 | SATAKE 130 | PYREX , SIMAX 33 |
||||||
F | C | F | C | C | F | C | F | C | ||
STRAIN POINT (F) | 歪点 | 840 | 400 | 880 | 470 | 476 | 608 | 320 | 968 | 520 |
ANNEAL POINT (E) | 徐冷点 | 920 | 460 | 960 | 520 | 513 | 716 | 380 | 1040 | 560 |
SOFTENING POINT | 軟化点 | 1050 | 570 | 1200 | 650 | 650 | 860 | 460 | 1500 | 820 |
SQUEEZE POINT (B) | 泡切点 | 1100 | 600 | 1250 | 680 | 680 | 900 | 490 | ||
DEVITRIFY RANGE | 失透帯 | 1150- 1250 |
620- 680 |
1300- 1400 |
700- 760 |
700- 750 |
980- 1080 |
530- 580 |
1550- 1680 |
850- 920 |
FUSING RANGE | フュージング | 1350- 1450 |
730- 790 |
1400- 1500 |
760- 820 |
750- 800 |
1150- 1250 |
620- 680 |
上記掲載しているデーターは、当工房で収集したり、テストしたデータですが、保障をするものではありません。
また、データーを流用することは一切禁止いたします。
プロのフュージング作家さんでデータについて考え方が違う、その他載せた方がよいデータなどなど
ございましたら、連絡大歓迎です。 メールにてご連絡願います。 メール
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